かつお節の老舗が伝える
にんべん流・新年の過ごし方。

髙津克幸 たかつ かつゆき
(株式会社にんべん 代表取締役社長)
  • 髙津克幸氏
  • 創業320年を迎える
    「にんべん」。
    日本の食文化を支えるかつお節の老舗当主に聞きました。

元日の朝の思い出は、
家族のために削ったかつお節。

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わが家では、元日の朝のお雑煮用のかつお節を削るのは子どもの役目。三世代の家で育ったので、毎年張り切って家族全員6人分の鰹節を削っていました。元日のお料理は、重箱に入ったおせちではなく、お煮しめに勝栗と黒豆、数の子、きんぴらごぼう。それから、香の物とお雑煮というシンプルな組み合わせ。

高校生の頃には、父も母もにんべんで働いていたので、おやつ代わりに自分でお雑煮を作っていました。一人前の「フレッシュパック」のかつお節を使っておだしをひいて、トースターで焼いたお餅を入れたお雑煮を、祖母と時代劇の再放送を観ながら食べたものです。

かつお節が、日本人に愛され続ける理由とは?

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鰹節は、戦国時代から携帯できる保存食や常備食として重宝されていました。縁起を担いで「勝男武士」と呼ばれるようになったのも、その頃からのようです。「勝つ」の勝栗、「よろこぶ」の昆布と同様に、その語源から必勝祈願に繋がる食べ物として親しまれました。また、鰹節にはロマンチックな謂れもあります。生のカツオを背と腹に分けて乾燥させて作る鰹節は、背節と腹節を合わせると一対になるのです。
そのため、背節は雄節、腹節は雌節とも呼ばれ、「夫婦円満」を願う結婚式の引き出物としても選ばれています。

ー かつお節 縁起トリビア ー
鰹夫婦節
雄節(背側)と雌節(腹側)は、重ねるとぴったり合わさることから「夫婦円満」の象徴に。「鰹夫婦節(かつ・お・ぶ・し)」の語呂合わせもあり、結婚祝いの品として古くから用いられています。
勝男武士
「勝つ男」と「武士」の当て字から、戦国時代には武士が出陣する際の武運を祈って贈られました。現在は、男性の力強さを表した関東式の結納品のひとつとして、また、元気でたくましい子に育つことを願う出産や端午の節句の内祝いとして喜ばれています。
松魚節
鰹節の切り口の縞模様が松の木の年輪に似ていることから、松の気高さを讃えて名付けられました。関西では結納時に「松魚料」として、かつお節代わりの食事代を包みます。

新年の幸せを祈願していただくお雑煮、
だしがらで作る自家製ふりかけ。

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最近は、おだしパックや液体だしなどの便利な商品もありますが、新年最初に食べるお雑煮は、削りたてのかつお節からしっかりおだしをひいて、豊かな風味を楽しんでいただけると素晴らしいですね。また、お正月に限らずおすすめしたいのが、おだしをひいた後のだしがらを使って作るかつお節のふりかけです。水分をしぼってから、しょうゆとみりんで炒めるだけで、かつお節の栄養を余すことなくお召し上がりいただけます。だしがらにポン酢をたらすだけでも簡単なおつまみになりますし、じゃがいもや玉ねぎ、キャベツなどの味噌汁は、おだしをひいた後のかつお節がそのまま入っていても合うと思います。

手間暇かけて作ったかつお節の美味しさを
手軽に楽しめる、日本橋だし場。

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ご自身でおだしをひいたり、かつお節を使った料理を作ったりするのが面倒だという方にもよろこばれているのが、日本橋本店併設の日本橋だし場(NIHONBASHI DASHI BAR)です。削りたて、ひきたての味と香りを1杯100円(税込)から味わえるという手軽さと美味しさからご好評をいただいています。また日本橋本店には、鰹節の「削り場」を設け、「日本橋だし場 はなれ」では、だしの効いた一汁三菜の食事を提供しています。日本食の豊かさを伝える大切な「場」として、これからも多くのお客様にご利用いただきたいと願っています。

オールドパーからのおすすめ
「熱燗」にしたオールドパーを、だしの効いたおつまみと楽しむ
「お年賀」にオールドパーとにんべんのかつお節をセットで贈る
熱燗にしたオールドパー

オールドパーも、かつお節も、完成品に仕上がるまで、たくさんの工程や時間を経なくてはなりません。でも、ひとたび出来上がると、誰でも手軽に味わえて、その楽しみ方は無限大です。

日本の伝統料理が並ぶお正月の食卓に意外なほどマッチするのが、オールドパー12年。
100年以上にわたって日本で愛され続ける正統派スコッチウイスキーと、伝統が薫るにんべんのだしが効いたおせち料理やお雑煮、おでんとの組み合わせは、格式高く斬新です。かつお節のほのかないぶし香とうまみは、オールドパーの調和のとれた柔らかな味わいとよく合います。

お年賀の贈り物

冬ならではのおすすめは、オールドパーの熱燗。お正月から、ぜひ試していただきたい粋な飲み方です。熱燗を作るときのコツは、水割りにしてから燗すること。日本酒用の徳利からウイスキーをお猪口に注ぐのも、なかなか乙なものです。

かつお節とオールドパーは、贈り物としても最強のコンビ。ひび割れ模様のユニークなボトルは、斜めに自立できることから「右肩上がり」と言われ、縁起を担ぐことを好む日本人、各界の名士からも愛されてきました。古くからの縁起物であるかつお節にオールドパー12年を添えた贈り物は、新年の福を呼び込むパワーも倍増。意表を突く洒落たギフトとしても喜ばれます。

取材協力:株式会社にんべん

創業1699年(元禄12年)、日本橋で鰹節の商いを始めてから300年余りの歴史を誇る老舗企業。
伝統的な本枯鰹節の製造から、時代に合った食提案まで幅広く事業を手がけ、鰹節業界の発展にも貢献している。

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